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そこそこの英語力でTOEIC800点をめざす。試験直前2週間にできること

2021年11月15日
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人生は長いようで,短いものかもしれません。

TOEIC800点という目標を立てて学習しはじめたのが確か3ヶ月前だったのに、どうしてあと2週間しかないの?私の2ヵ月半を返せ!と詐欺にあったような気持ちになるのも英語学習あるあるでしょう。

そんなときには、ま、そんなに気にしないのがいいでしょう。

TOEICテストのいいところは再チャレンジができることです。

東名阪では、ほとんど毎月実施されますし受検料も低価格です(そんなに高くない居酒屋に行って2人で2時間食事したぐらいでしょうか?)

「ま、今回は練習ということにして、2ヵ月後にもう一度受けるとすれば,なんだ、まだ2ヵ月と2週間あるじゃないか」

という解決をおすすめします。

でも、人によっては「今回800点いかないと社内公募に出願できない」というような差し迫った事情があるかもしれません。

というわけで、今回はTOEIC試験の直前に準備して役に立つかもしれないことを考えてみました。

30点アップを目標に、いまできることとはなんでしょう?

 

TOEIC対策の基本的な考え方とは?

高校・大学の受験や、さまざまな検定試験・資格試験など、それぞれの試験には特徴があり、よい結果を得るには、それに即した対応が求められます。

たとえば、私の知人に社会福祉士がいますが、資格試験問題には100字~300字ぐらいの記述の正誤を求められる問題があるそうです。

素人が見ると「なんかみんな正しく見えるよね」という感じなんですが「長い文章のなかの一ヶ所間違っている部分」を発見して見抜かなくてはいけない難問です。

恐らく,この問題でパーフェクトな回答をするには,その科目に対する知識だけでなく、その種類の文章を何百と読み、間違った部分を素早く発見する技術が必要になるでしょう。

TOEICに関しても、TOEICテストの特殊性を理解した対策が必要になるのは、いうまでもありません。

私が考えるTOEICテストの特徴とは----。 ・(最近は難化しているようですが)極端にむずかしい問題はあまりない。そこそこの英語力と論理的に物事を理解するのある人なら、じっくり考えれば解ける問題がほとんどである。 ・時間の制限が非常にきびしい。120分間に200問。リスニング45分間(1問あたり27秒)、リーディング75分間(1問あたり45秒)。

まさにTOEICテストとは時間との戦いであるのがわかるでしょう。

私も数回受験しましたが、最終問題まで答えられたのは1回だけしかありませんでした。

ここからわかるのは ・基本的英語力は必要。考えてもわからない人が好スコアを得ることはありえません。 ・テクニックを開発するなら時間短縮の技術を得る。

この基本に立って、残り2週間でできそうなことを紹介します。

 

試験前2週間に役に立ちそうな追い込みトレーニングとは?

 

1.いままでつづけてきた学習をやりつづける

基本として、TOEICテストとは英語力を測定する検定試験です。

どんな学習も「英語力をつける」という大きな目標に沿ったものですから、つづけているものを中断する必要はまったくありません。

たとえば、オンライン英会話をつづけている人が「TOEIC対策のために受験まで休む」必要はまったくないでしょう。

また、自分なりの方法で対策してきた人がゴール間近だからといって、その方法を変更するのもおすすめしません。

それまでの時点でよほど効果がないと感じた場合は別ですが、やりはじめた方法は最後まで貫いた上で結果を見た方が、次回以降の対策も立てやすくなります。

 

(ちなみに私のおすすめ対策は

そこそこの英語力でTOEICリスニング&リーディング800点をめざす。私の場合。準備編

です)

ここから考える直前対策はあくまでも「いままでの学習で、余裕を感じる」「今回に賭けているので、もう少しがんばりたい」という人向きのものだとお考えください。

 

2.強化策はPart2とPart5に絞って考える

実際の試験の2週間前からアクセル踏んで強化するとして、効果が出やすいのはPart2応答問題とPart5 短文穴埋め問題じゃないかと思います。

理由は3つ。

 

・応用問題に当たるリスニングのPart3、4,リーディングのPart6、7は範囲が広範すぎて2週間で効果を出す戦略が立てにくい。

 

・Part2応答問題とPart5短文穴埋め問題は,すべての問題の基礎になるものであり、ここで学習した内容がPart3、4、6、7で生きることもよくある。

 

・体系的に整理された参考書が用意されているので、自分の知識の穴やおぼえ間違えが見つけやすい。

 

そこで、短めで安め(ここが大切!) の参考書を一冊買って毎日1時間戦ってみたら、2週間でも効果がかなり出るのではないかと思います。

 

Part 2応答対策は、音だけでなくテキストに当たってつぶしていく

TOEIC600点を超えたあたりから、割と多くの人がPart2対策をおろそかにしているような気がします。

その理由は「なんとなく聴いて感じで答えても、そこそこ正解になってしまうから」ではないでしょうか?

でも、そのように慣れで対応していると「間違いが固定化し、毎回同じ間違いをして思わぬ失点を重ねてしまう」リスクがあるように思われます。

 

よくある例として、

Do you mind if I ask you to go to the store? (あの店にいってもらっていいですか?)

という疑問に対する正しい応答。正解は

Not at all.

または、これに類する回答です。でも、多くの英語学習者の頭のなかには「英語では肯定的な回答は肯定文で」という先入観というかほとんど脅迫観念があるので

Yes, I will.

が正解のような気がしてしまうかもしれません。でもDo you mind…..?にYesで答えると「やだよ!」という意味になってしまうので間違いですよね。

実際の試験でこの失敗をやってしまっても、自分は正解できたと思っているので、修正されない場合があります。

練習問題を解いたら、かならずテキストにあたって確かめる習慣が、このような穴もふさぎます。

同様に間違えやすい用例としてWhy don’t you…..(○○をしては、いかが?) もありそうです。

Whyで聞かれたからといってBecause…で答えたら99%不正解でしょう。

この場合正解は、Sounds great.とかI’d love to.のような文法的にはWhyの答えにならない感覚的なものであるケースが多いですよね。

 

このように「スピーチを聞き取れた上で間違えていた問題」をテキストにまでさかのぼり、原因をさぐり、決着をつけることにより、2週間でも小刻みなスコアアップが望めるだろうと思います。

 
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Part2対策の鉄則は、テキストにあたって、理由を考え、知識を定着させていく。

おすすめ教材: TOEIC L&R TEST パート1・2特急 難化対策ドリル (TOEIC TEST 特急シリーズ) 新書 –森田鉄也 (朝日新聞出版)

 

特急シリーズはインターネットから音声ファイルをダウンロードできてCDが邪魔になることもなく、リスニングの場合は音声-テキスト-解説の3段階で理解できるので、Part2の問題をしゃぶりつくすのにとてもよいと思います。

 

Part5短文穴埋め問題対策は理由にこだわり数をこなして文法知識とボキャブラリーを強化する

Part5をパーフェクトに解くために必要なものは

・パーフェクトなボキャブラリー ・パーフェクトな文法知識 ・敵の攻撃対象を見極め最小の手数で撃退する戦闘力

というところでしょうか?とても2週間で獲得できるレベルの話ではないですね。

これに加えて、Part5はTOEICテスト全体のなかでもとくにスピードが要求される部分です。息もつかずに短文穴埋め問題30問を走り抜け、時計を見る。そこで「まだ、これだけある」と思うか「ああ、こんなに時間を使ってしまった」と落胆するか。それ以降の問題に立ち向かう精神の安定を獲得するために大変に重要な瞬間です。

そのために必要なものは、結局多くの問題にあたって「すでに解いたことのある問題」の比重を増やしていくしかないありません。

以前のコラムでも紹介しましたが、そこで大切なのは問題を見て、回答を考え、正否を確認して、そこで終わらないことです?4つの選択肢から正解がわかった、それでOKではなく、残りの3つが正解でない理由を確実に理解しておくことです。

語彙に関わる問題の場合は、必ず正解でない3つの単語も「知ってる単語化」しておきましょう。

残り2週間しかなかったとして、こうやって一問一問「すでに解いたことのある問題」化すれば、問題を見た瞬間に「ああこれね」→「正解は、これ」とノータイムで通過できる比率が増えていきます。

「すでに解いたことのある問題」が増えれば増えるほど、細かなスコアアップがのぞめますよね。

 
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Part5対策はスピードを上げるために、あえてゆっくりじっくり立ち向かうことでノータイム問題が増えていく。

おすすめ教材: 問題をたくさん解けばいいので、安くてたくさんの問題を解けるコストパフォーマンスで選びましょう。リスニング同様に朝日新聞出版の特急シリーズもいいですが、スマホのアプリを使うのもおすすめです

 

まとめ:テクニックに走るな、根っこをつかめ

どんなテストでも同じかもしれませんが、成績をあげるためのさまざまなテクニックがあります。

TOEICの場合なら「リスニングの選択肢は音声が流れる前に読む」「リーディングの一瞬でわからない問題は一瞬で捨てろ」など。

確かに、これらは有効な方法です。知らないよりは知っている方が、いいスコアになるでしょう。

でもいままでTOEICテストを受けてみて「この裏技を使ってみたら大判小判がざっくざっく」なテクニックはないようです。

「TOEIC800点獲得のテクニック」とは「TOEIC800点に見合う英語力をつけるテクニック」と考えるのが結局最短距離な気がしています。

私が練習問題をしつこくしゃぶりつくすのをおすすめする理由はこのへんにもあります。

たとえば、Part5の穴埋め問題の選択肢でconsider、considerable、considerably、considerationなんて並んでいたら「そんなもん、どれでもいいだろう!」と叫び出したくなるでしょう。私もよく、叫びました。

でも詰め将棋感覚で当てはまる理由、当てはまらない理由を追求していくのは案外楽しいし、確実に英語の構造を理解する助けになると確信しています。

「ふふふ。この答えはconsiderablyなんですよ。どうしてかと言うと・・・」と解説できる優越感は半端ありません。ま、あまり教え魔になると嫌われることもありますが・・・。

 

残り2週間しかなかったら、もちろん残り2週間で最大限にスコアを上げる努力をするべきです。でも、どうせだったら2週間後のテストが終わっても自分自身の英語力の根っこに役立つ努力ができれば、いいですよね。

 

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