interview

オンライン英会話やウェブ視聴など新しいメディアを利用しつくそう! 「楽しく学ぶ!」が学習継続、語学力アップの特効薬。楽しくなければ意味がない。

2021年08月23日
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by Mayumi
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英語を使う仕事はいろいろありますが、英語4技能の中でも「スピーキング力」が必須の通訳案内士。彼らはどうやってその英語力を身に着けたのでしょうか? あなたが目標に到達するためのヒントがここにあるかもしれません。

 

本日のゲスト :Yoshiharu(英語全国通訳案内士)

  • 英検1級、全国通訳案内士(英語)
  • 翻訳会社の営業・通信教育講座を担当、英会話スクールの講師管理や資格学校の広報部等、主に教育業界で20年以上にわたり従事。長年憧れていた通訳案内士の資格を50歳を前に取得。
  • 完璧な説明よりも、細やかな配慮を。お客様にリラックスして自然に楽しんでもらえるようなユーモアを交えたガイディングをめざして修行中。
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Q & A

  • 英語を飛躍的に伸ばした時期の目標設定は?(どの程度からどの程度へ?) また、その目標達成にかかった期間はどれくらいですか?

あまり頭で考えなくても英語が口から出てくるようになったと感じたときが、力が伸びたと実感したときでしょうか。通訳ガイドという仕事上、話さないわけにはいきません。沈黙は金ではなく、仕事放棄とみなされてしまいます。数十人の前で話すことも多いため、就業したころは何を話すか準備していても、緊張のため頭が真っ白になってしまい、言葉がとっさに出てこないということもよくありました。

何とか会話力をあげたいと思って始めたのがオンライン英会話。毎日30分必ずレッスンは受けるようにしました。日々欠かさずやることで、英語で話すということにも徐々になれ、考えたことを言葉として出すという回路が少しずつ形成されてきたのか、レッスンを受け始めてから1年くらいたった頃には、英語を口に出すまでの時間も短縮され、会話もスムーズに進むようになっていったと思います。今も英語を口になじませるために、ときどき受講しています。

 
  • 一番英語を勉強していた時は、一日何時間くらいやっていましたか?

一番勉強していたときはガイド試験の受験勉強していた時だと思います。学習時間は平均すると一日2時間でしょうか。当時は会社に勤務していましたので、帰宅してから毎日勉強するのは難しく、主に週末にまとめて勉強するというスタイルでした。

 
  • そのときはどのようなことをやっていましたか?

受験対策の通信講座を受けていたので、学校から提供されたテキストを繰り返し読んだり、授業をDVDで見たり、問題を解いたりしていました。反対にあまり多くの教材に手をつけないようにしていました。

 
  • 目標達成に障害はつきもの。どんな障害をどう克服しましたか。

おそらく一番の障害は、モチベーションをいかにして保つかということだと思います。わたしの場合は試験に合格するまでに何度も試験に落ち、そのたびに多かれ少なかれ、挫折感を経験しました。とくに筆記試験で合格して口述試験でもいい手ごたえを感じ、合格を確信していたときに不合格の結果を受けたときは、そうとう落ち込み、自分にはやっぱり無理だ、もう受けるのはやめようと思いました。

それを踏みとどめられたのは、どうしても目標であるガイドの資格をとりたいという思いと、今やめると今までやってきたことが無駄になってしまうという考えからでした。やめるのはいつでもできる、だったらもう少しだけ頑張ってみてもいいのでは?と考えなおしたのです。

結果的に翌年には資格を取得することができたので、あのとき、あきらめてなくてよかったと今では心底思っています。

 
  • おすすめの教材や効果的な使い方があれば教えてください。

最初にもお伝えしましたが、会話のブラッシュアップという点ではオンライン英会話が役にたちました。会話力を伸ばすには、会話に多くの時間をかけるということが必須と思いますので、リーゾナブルな価格でマンツーマン受講ができるこうしたオンライン英会話はお薦めです。

反対にグループレッスンというのはあまりお勧めしません。初心者が英語になれる、学習の場になれるという意味ではいいと思いますが、自分が話す時間も限られますし、週に数回の授業では正直あまり会話力が伸びるとも思えません。中級者以上の方はマンツーマンのほうがいいと思います。

ヒアリングを伸ばす方法としてはTED talkをお勧めします。いろいろなトピックについて様々な人の意見を聞くことができるという点が魅力ですが、自分の関心度やスキルによって好みのものを選べますし、スピーチも数分程度の短いものもあるので、まずは短くて専門的ではなく、自分の興味のあるトピックを選んで聞いてみてはいかがでしょうか。トピックによっては英語だけではなく、日本語の字幕が選べるものもありますし、スピードを遅くする機能があるので普通より少しスビートを遅くして最初は聞いて、理解できるようになったら普通のスピードに戻すという学習方法もとれます。

Netflixも同様にスピードの調整や字幕の選択ができるので、加入している方にはこちらを利用されるのもいいと思います。こちらはドラマや映画など楽しいコンテンツが満載。より楽しく勉強することができるでしょう。

また英語を書くことも、会話力を伸ばすには有効な方法だと思っています。アウトプットの方法が文字で書くのか、言葉として発するのかの違いがありますが、そこに至るまでの頭の中で文章を作るという過程は会話もライティングも基本は同じだと思うからです。それに書き言葉は話し言葉よりも考える時間がとれますし、見直しもじっくりできるという利点があるので、英文を作るよい学習方法になると思います。外国の友人や知人がいればメールやSNSでぜひ交流を試してみてください。

 
  • 勉強のモチベーションが下がった時、どのようにモチベーションを上げていましたか?

どうしてもモチベーションが上がらないときは、無理して勉強しようとせず、他のことをやってみたりして、いったん勉強から離れてみてもいいと思います。

簡単に言えば気分転換ですが、勉強のうまい人は気分転換がうまくできる人ではないか?と勝手に推測しています。集中力もずっと続くわけではないので、集中するときは集中して、終わったら切り替えることは大事だと感じています。

私の場合は資格試験の勉強とはまったく別に、外国の友人とたわいのないことをメールでやり取りをしていました。最初は自分の英語が伝わるのか不安でしたが、伝わっているようだとわかると、それが自信にもなり、もっと書きたいとあれこれ調べるのが苦でもなくなり、というふうに英語力のアップに役立っていった気がします。

 
  • 英語をお仕事で使えるレベルになりたいと思っている学習者へのメッセージをお願いします。

ガイドの仕事をしていると、旅行会社から平易な英語でわかりやすく説明してくださいということをよく言われます。裏を返せば、難しい言葉や表現方法は無理して使わなくていいということです。

私たちは受験勉強の影響か、難しい英単語を使おうとする傾向が強いように感じます。使えるに越したことはありませんが、覚えていても、忘れてしまうということはよくあります。そうしたときに必要なのは言い換える力。通訳等の仕事は別だと思いますが、日常会話レベルでは、ぴったりの言葉が思い出せなくても他の言い方で表現できればとくに問題はありません。ガイドなどはその典型です。

そういうときのために、定番の言い方を覚えておくと役にたちます。たとえばplay a ○○roleという言い方。play an important role, play an active role, play a certain role,など○○のところにいれる言葉を変えるだけで、表現の幅が広がります。このような定石をいくつか懐に持っていると、実戦でけっこう役立ちます。

言い換えができるようになると、会話も途切れることなくできるようになります。自分の身の回りのものを簡単な英語で表現してみるというのもひとつの訓練方法だと思います。

英語を仕事で使うといってもいろいろな仕事があるので、全てにあてはまる万能薬はないと思いますが、語学習得に一番必要なのは続けることだと思います。週末にまとめて沢山学習するより、一日20分でいいので、日々やったほうが語学力は早く確実に身につくことは経験上感じています。

ラジオやテレビの語学講座しかなかった昔に比べて今はネットやITスキルの進歩により、いろいろな方法で英語を学習することができるようになりました。TED talkやNetflixもその一部ですし、duolingoなど無料で提供されている語学教材もあります。自分に合っているものを見つけて楽しみながら英語に接する、それが長続きするコツだと思いますし、最終的には語学力の向上、目標達成につながると思います。あせらずに、一歩ずつ着実に進んでいってください。

 

ゴールへの道は一つではありません。でもそこにはきっと何か共通点もあるはずです。あなたが実践的な英語を身に着けるための学習のヒントが得られるよう、これからも英語の達人をお招きしてお話を聞いていきます。

 

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